レンジャース(埼玉県入間市、東京都目黒区)
2018/12/14 18:00:00
埼玉県入間市の広大な敷地にショールームとファクトリー、そして東京都目黒区にも店舗を構える「レンジャース」。1999年2月に社長を務める平元鐘大氏と営業本部長および店長を兼務する篠原勝氏が立ち上げたお店だ。レンジローバー・フリークにはすっかりお馴染みの存在だとは思うが、特にクラシックレンジローバー(初代)にこだわり続けているプロショップで、販売実績はもちろん、メンテナンスにおける知識やノウハウには定評がある。 各世代のレンジローバーを中心に、ランドローバー各モデルを常時15〜20台在庫、うち「クラシックレンジ」はタイミングにもよるが5〜6台を、また「セカンド/サードレンジ」「ディスカバリー」「ディフェンダー」なども揃える。
さて、同社の大きな特長であり販売スタイルにもなっているのが「ビスポークプラン」だ。これは、メンテナンスプランをシステム化したもので、ユーザーは購入の際に6種類のコースから予算に合わせて選択できる仕組みになっている。つまり、「レンジャース」は基本的に「現状渡し」の車両販売を行わないと思っていいだろう。この販売スタイルと、確実に仕上げるメンテナンスのクオリティが、幅広い層から信頼を獲得している源泉となっている。 「ご存知のように、英国では、特にスーツはオーダーメイドで仕立てるのが基本で、それは『ビスポーク・スーツ』と呼ばれ既製服とは差別化されています。弊社ではその考え方を中古車に置き換えることで、販売車両の信頼性や満足度を高めるシステムを構築しているのです。ビスポークプランは、安心して長く乗っていただくために15年ほど前から真剣に取り組んでいます」と話してくれるのは篠原勝氏だ。
特に「クラシックレンジ」を購入するユーザーに対して、マストな部分の納車整備を行うエントリープランから、エンジンやトランスミションのオーバーホール、またボディの全塗装、内装レザーやカーペットの張替えまで行うコースが用意されている。つまり、予算に合わせて、少しずつ手を入れていってもいいし、一気に仕上げることも可能となるわけだ。 クラシックレンジは初度登録からすでに30年以上経っている個体が多く、もちろんそれぞれが異なるコンディションを持つ。そのままの状態で乗れる個体に出逢う機会は稀だろう。その良さを存分に味わうためには、それなりと手間とコストがかかるのである。でも、その手間とコストに見合う魅力を持つのが「クラシックレンジ」の世界なのだ。
「現在、工場にはレンジローバーやディスカバリーなどに精通した6人のメカニックが在籍しております。特にクラシックレンジについては、深い知識とノウハウを持つスペシャリストが揃っています。メンテナンスというよりオーナー様と一緒に作っていく感覚に近いです。パーツについても、英国のパーツサプライヤーと契約していますので、確実・迅速。どうしても揃わないものは、弊社が製作しますので心配ありません」 クラシックレンジ、セカンドレンジ、ヤングタイマー世代のディスカバリーは、マニア層だけでなく、ファッション的な感覚で選ぶ方も増加しており、なかでもクラシックレンジは需要に供給が追い付かない状況が続いているという。 「レンジャースは一元さんお断り的なお店ではありません。特にクラシックレンジの最大の魅力はルックスなのですから、ファッション的な感覚で乗っても良いのです」 ユーザーを選ばず、1台1台を大切に販売し、大切に仕上げ、大切にケアしていく、それが「レンジャース・スタイル」なのである。
構築した知識とノウハウを活かし、 RANGERS
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