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世界で200万台以上のセールスを記録した初代C3の後継として、2010年5月にデビューした2世代目のC3。先代は、どちらかと言えばプレーンな内外装のデザインを採用していたが、2代目(現行型)では大技・小技を織り交ぜたシトロエンらしい個性的なデザインが復活。また、組み立てや素材、メカニズムのクオリティも大幅に向上させている。果たしてシトロエン・テイスト満載の現行型C3とはどんなクルマなのか。その詳細をじっくり検証していこう。

01 フロントビュー

キリッと引き締まっていて隙がなく、それでいて愛嬌のある個性的なフロントマスク。どのクルマにも似ていない、それがシトロエンなのだ。「ゼニス・ウィンドー」と名付けられた前席の頭上まで広がる巨大なフロントガラスは、オープンカーのような開放感を提供してくれる。ちなみに「ゼニス」とは「天頂」の意がある。

02 リアビュー

丸みを帯びボリューム感があるリアビュー。各パーツの造形がしっかり作り込まれているから、プレミアムな印象を与える。どっしり構えた雰囲気を醸すのはBセグメントカーとしてはワイドな1730mmの全幅を持つからだろう。

03 サイドビュー

Aピラーが寝ていて天地に薄いウィンドーが特徴のサイドビュー。全高はホンダ・オデッセイに近いくらいだから小型SUVに近いほどのボリューム感が持つ。ドアミラー周辺やドアハンドル、微妙にラウンドしたDピラーにも「こだわり」が表現されている。2464mmのホイールベースは、VWの現行型ポロとほとんど同寸だ。

04 シート

クッションの厚みもたっぷりあって形状も立体的だから、座り心地が抜群に良い。硬めが最近のトレンドだが、C3の感触はあくまでソフト。シトロエンはシートでも「我が道を行く」。後席スペースはBセグメントカーの標準、シングルフォールディング式を採用する。

05 インテリア

世界中の小型車のなかで最もデザイン性が高いと言っても過言ではない現行型C3のインテリア。ステアリングホイールは下部が削り取られた異形が採用され、メーターフードの形状も凝っている。さらに、文字盤のレタリングや針の造形もスタイリッシュ。素材の質感も上々だ(サンプルカーはセダクション)。

06 エンジン

コンパクトなエンジンルームに収められるのはBMWとPSAが共同で開発した1.6リッター直4DOHCユニット。基本的にプジョー207やMINIなどと同じエンジンだから動力性能と信頼性には定評がある。また、高速での静粛性も高く、さらに使いやすくマイルドなキャラに調整されている。燃費は12.3km/L(10・15モード)。高速道路の100km/h巡航では18.0km/Lを超えるだろう。

07 トランスミッション

完成度が高まった4段AT(AL4)が採用されている。街中でのスムーズさが真骨頂、エンジンとの相性も非常に良い。

08 サスペンション & タイヤ

C3は一般的なコイルスプリング式のサスペンションを採用しているが、その味は「ハイドロ」に近い。つまり、しなやかに路面に追従するソフトな感覚は、ドイツ車的な硬めの足とはあきらかに方向性が異なる。その心地良さが「シトロエン・ライド」と呼ばれフリークを虜にする源泉なのだ。タイヤは、セダクション/エクスクルーシブとも195/55R16を履く。

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CITROEN
C3

取材車両

C3 セダクション

・2012年式
・走行1000km
・ブルーボッティチェリ
・検2015.1
・車両価格:178万円

取材協力

CITROEN小平

東京都小平市花小金井3-29-1
TEL.042-479-1755