308SWはハッチバック仕様の308よりもホイールベースが長く、車重も重いため、軽快に走るというよりも“しっとり走る感覚(落ち着いた印象)”を楽しめる。乗り味に深みがあり、これぞ猫足といった走行フィールを堪能できるといっていい。いい意味でどっしりしているため、高速走行時の安定感も抜群だ。
この、308SW特有の安定感は、長距離を一気に走るようなシチュエーションにおいて、より真価を発揮する。スタイリッシュなステーションワゴンをGTカー的なクルマとしても使いたい方は、シートの出来も素晴らしい308SWをチョイスするといいだろう。ちなみに、4段AT仕様でデビューした308シリーズは2010年7月から6段AT仕様となった。、やはり、変速マナーがいいのは6段ATのほうだ。少しばかり高価だが、愛車で毎日走る、遠くまで行く機会が多いという方には6段AT仕様をお勧めしたい。
また、室内空間が広い308SWは、使い勝手もいい。家族が多い、趣味人である(自転車やラジコンを楽しんでいる)という方も、迷うことなく308SWをチョイスするといいだろう。きっと、毎日にさらなる潤いを与えてくれるはずだ。
01 フロントビュー
7人乗りのステーションワゴンとは思えないようなスポーティなエクステリア・デザインを採用している。フロントまわりは複雑な曲線によってプジョーのアイデンティティが表現されており、なおかつアグレッシブさも強調されている。低く、そして、長いボディは存在感抜群だ。
02 リアビュー
全高はハッチバックよりも45mmほど高い。この45mmの全高アップによって、3列シート((2/3/2の7人乗り)を実現している。ワンボックスカーの背高ノッポなデザインはキライだが、どうしても7人乗りが欲しいという方にとって308SWはベストチョイスだ。
03 サイドビュー
ホイールベースはハッチバック比で100mmほど長い。その恩恵で、落ち着いた走りを楽しめる。このアングルから見ると、全高の低さをよく理解できる。サイドウィンドウのデザイン、プレスラインの入り方がうまいこともあり、エクステリア・デザインがシャープな印象となっている。
04 シート
シートの形状やマテリアルはハッチバックと共通となる。ドライバーズシートおよび助手席は結構大きめで、長時間走っても疲れにくい。2列目のシートもしっかりしており、大人が乗っても大丈夫だ。3列目のシートもエマージェンシー的なものではなく、大人が座れるクオリティとなっている。
05 インテリア
インパネの形状もハッチバックと同一だ。高い実用性とスポーティなデザインがバランスよく両立している。お父さんが単独でドライブを楽しむ場合、愛車がステーションワゴンであることを意識することなく、洗練された走りを堪能できるだろう。
06 エンジン
プジョーとBMWが共同開発した直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載している。排気量は1598ccだ。ツインスクロールターボや可変バルブタイミング機構などを採用することにより、軽量かつ高出力・低燃費を実現。4段AT仕様のエンジンは、最高出力140ps/最大トルク24.5rpmというスペック。
07 トランスミッション
ハッチバックではマニュアルミッション仕様をチョイスできたが、ステーションワゴンの308SWはATのみとなる。まず、4段AT仕様が登場し、2010年7月以降のモデルから6段AT仕様(日本のアイシンAW製/摩擦ロスが最小化されている)となった。
08 サスペンション & タイヤ
車重の重さが“良い方向”に働き、低速域においても足腰の強さばかりが目立つことはなく、しっとりとした走りを楽しめる。中・高速域ではプジョーならではのノウハウが凝縮された自社製ダンパーがしなやかに動くので、心地よい走りを堪能できる。乗り心地がいいので、長距離走行もラクだ。
09 荷室
2列目シート、3列目シートは可倒式で、なおかつ簡単に脱着することができる。本来は3脚ある2列目を中央に寄せ、2脚だけ固定することも可能。荷物の量や乗員の数によって、フレキシブルに対応できる点がポイントだ。荷室の容量は3列目を外せば500L以上、2列目も合わせて外せば最大1700L以上となる。
10 ルーフ
特別な開放感を楽しめるパノラミックガラスルーフは、SWとハッチバック車のシエロに付いている。ルーフのほとんどの部分がガラスとなるので、3列目に座っているパッセンジャーも窮屈さを感じることはない。2列目が特等席となるが、助手席に座っても上空の景色を楽しめる。
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