VWゴルフ ヴァリアント 徹底検証
それまでVWゴルフのステーションワゴンはゴルフ ワゴンの名でリリースされていたが、2007年9月に導入されたX版は欧州と同じヴァリアントのネーミングを採用して登場した。ゴルフXでは豊富なボディバリエーションが用意され、ハッチバックモデルを基本とするミニバンのトゥーランや屋根が高いプラスという派生モデルが存在するため、ターゲットが被るヴァリアントの需要は落ち込むことが予想されるなかでの販売スタートだった。ところが、なんとヴァリアントはしっかり売れたのだ。存在していたのは僅か2年ほどだったものの、ハッチバックとヴァリアントの販売比率は6:4ほど。根強い人気を証明、というか日本には「VWゴルフのステーションワゴンでなければ乗らない」と決めている人が数多くいるわけだ。果たしてその人気の秘密とは?フォルクスワーゲン相模原橋本で見つけた2007年式ヴァリアント2.0TSIスポーツラインを俎上に載せてその詳細をじっくり検証していこう。
01 フロントビュー
グリルのデザイン、バンパーやヘッドライトなどのパーツ、真正面からゴルフのセダン版となるジェッタと見分けられる人はたぶんいないだろう。スポーティ感を押し出すハッチバックとは異なり、光りモノの演出で高級な大人の雰囲気を醸す。ちなみに日本仕様のハッチバックは南アフリカ工場で組み立てられるが、ヴァリアントはジェッタと同じメキシコ工場製となる。キセノンヘッドライトは2.0TSIスポーツラインだけの装備。
02 リアビュー
フロントマスクと同様にハッチバックとは異なる方向性でプレミアム感を演出するリアデザイン。ひとクラス上のDセグメントワゴンを想起させるほどで、この仕上がりなら「素っ気ないデザイン」と言う人もいないだろう。ゴルフXハッチバックと同じプラットフォームを使っているものの、リアオーバーハングを340mm延長して荷室スペースを確保している。
03 サイドビュー
全長4565×全幅1785×全高1530mmのコンパクトなサイズながら伸びやかでどっしりした印象を与えるサイドのデザインはさすがフォルクスワーゲンと評価できる。ボディカラーが白でも実用車然としたライトバンには絶対見えない。全長と全幅はジェッタと同じディメンション。サンプルカーは2.0TSIスポーツラインなので1.4L系モデルの1インチアップとなる17インチタイヤとスポーツサスペンションが装着され車高は20mm低められている。
04 シート
サンプルカーにはオプションのレザーシートが装着されていた(フロントシートヒーターや運転席パワーシート、フロントパワーランバーサポートとセット)。ノーマルでもスポーツシートが装備される。VWらしく硬めに仕立てられているが座り心地は非常に良い。
05 インテリア
シンプルで実用的、そして上質なゴルフワールドが広がるインテリア。あるべきところにあるべきものが配置されているのがゴルフだ。2.0TSIスポーツラインにはパドルシフトが備わる。
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