昨年の暮れ、認定中古車.comの取材班は中四国・関西のメルセデス・ベンツ ディーラーを飛び回っていました。で、メルセデス・ベンツ豊中サーティファイドカーセンターを訪問したときのこと。この稀少なエンスーモデルを発見したわけです。クルマ好きの方は写真を見ればすでにお分かりでしょう。そう、先代(C450)スマート・フォーツークーペ・ブラバス。まさかこんなレアモノとサーティファイドカーセンターで出逢うとは……。
同店の廣岡直行センター長は、「実はスマートの在庫を切らしたことがないのです。ノーマルモデルはもちろんですがブラバスも常にあります。だから当店のお客様にはノーマルとブラバスの2台を所有している方も多いですよ(笑)。でも、そういうクルマなんですよね、スマートって。クルマ好きなら必ずハマります」と話してくれました。同感です。たしかにこの小さいクルマ、いや、小さいスポーツカーは一度乗ればハマります。それにしても関西屈指のサーティファイドカーセンターが、実はスマートにこだわるお店だったわけです。その理由を聞くと「私もスタッフもスマートの楽しさを認めているからですよ。特にブラバスは本当にいいクルマです。もう大きなクルマだけがカッコいい時代ではないでしょう」と言います。これまた同感!
スマート・フォーツークーペの原型は、swatchグループの創設者であるニコラス・ハイエックのアイディアによるスウォッチカー。それが都市部の道路環境や駐車事情に対応するための二人乗りミニマム・トランスポーターだったのはご存じのとおり。スマート・クーペの名で日本に上陸を果たしたのは2000年12月でした。2003年8月に直3ターボエンジンを598ccから698ccに拡大。このタイミングでラインナップに加わったのが、メルセデス・ベンツのチューナーとして名を馳せるブラバス社とスマートの合弁会社「スマート・ブラバス社」が製作したスポーツバージョンでした。もちろん、カブリオにも「ブラバス」はあります。そして、2004年にスマート・クーペがスマート・フォーツークーペの名になってもスマート・フォーツークーペ・ブラバスとして導入されています。ただし、輸入台数が限られていたため登録台数は非常に少なく、最も多いはずのクーペ系ブラバスでも中古車市場に現れるのは希です。
|