バリモノが100万円です！

　ルノーネクストワン徳島に出ているのは1989年式のサンクバカラ。これまで3人のオーナーに乗り継がれてきた個体ですが、セカンド／サードオーナーは同店のお客様で、聞くと18年くらい自社で管理している物件となるようです。だから整備の履歴もはっきりしていて安心、また1年ほど前に外装の全塗装（純正色）、レザーシート／ステアリングもリペア済み。さらに、現在も内装（内張など）をレストア中なのだそうです。まさにバリモノですよ。で、気になるお値段は100万円。ちなみに走行距離は7.5万km。すでに相場というものがないため、安易に「安い・高い」の判断はできませんが、個人的にはこのコンディションで100万円は安い！ と思います。

その乗り心地の良さ、絶対ハマります

　サンクの魅力はとにかく乗り心地の良さと元気なエンジンにあります。ごく普通のストラットとトレーリングアームのサスペンションですが、どんなシーンでも抜群のロード・ホールディングと直進安定性で乗員に安心感を与え続けるのです（タイヤなんて13インチですよ）。極上のシートに包まれて高速を流せばホント気持ちいい！ その世界観はサンク・バカラでしか味わうことができません。また、90psのキャブ・エンジンもなかなか活発、というかはっきり言って速っ！やっぱり軽量（900kg）は最大の武器になるんですね。

意外と故障は少ないクルマ

　ということで、ルノー サンク・バカラのことを褒めちぎってきましたけれど、昔のクルマですから、まっ弱点もあります。最大のウイークポイントはエアコン。外気温が30度くらいを超えると冷風ではなくなります。これだけは対策を施すか、我慢するしかありません。意外と、と言ったら失礼ですがメカニズムの信頼性は高く、故障は少ないクルマです（多少のエンジンオイル漏れはご愛敬）。ただし、エンジンルームにこもる熱には注意しましょう。ちなみにタイミングベルト交換にかかるコストを尋ねてみましたが、お約束のウォーターポンプも交換して10万円程度で完了するそうです。意外に安いですよね。

　いろいろと書いてきましたが、百聞は一見にしかず、とにかく実車を見ればクルマ好きなら「お持ち帰り」したくなるはず。ぜひ、自分の目でお確かめください。

TEXT：野田義彦