便利になると言うことは
2010/03/01 11:35:19
暫く前からつづいているTOYOTAのリコール問題は、納どころの無い刀のような状態で、多くの人の思惑に翻弄されているように見えます。 社長が出席した公聴会で証言した被害者の女性の発言に「何らかの神の力が働いてクルマが減速した」と言うような発言をしていましたが、再現・検証出きない急加速という現象を、その後減速していったクルマをについてこのように証言する人たちに理路整然と説明することは難しいだろうなぁと見ていて思いました。 話しは変わりますが、相変わらずブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故のニュースを見ます。 むしろ昔より多いのでは?とさえ思います。 まず一つ目は、ドライバーの高齢化。 これは2つ目の原因にも関連しますが、ほとんどのクルマがパワステ・エアコン付きのオートマ車になったことで誰でも楽に運転することが可能になり、昔よりも高齢者のドライバーが増えたことが原因ではないかと思うのです。 そして二つ目はオートマ車の普及。 昔であればマニュアル車とオートマ車比率が、今ほどオートマ車が普及しておらずペダルの踏み間違いによる事故と言うものが少なかったことが推測されます。 なぜならば、マニュアル車はやはり運転・操作に技術がいります。ペダルの踏み間違いはエンストにつながるし、特に発進時に必要な半クラッチのテクニックは初心者にとって一つ目のハードルになります。 つまり、最低限発進時に必要な半クラッチ操作が出来なければクルマを運転することも出来ず、ペダルを踏み間違えることさえ出来ないからです。 この二つによって運転者の質が下がりこのような事故が増えたのでは?と思ったのです。 じゃぁオートマ車の普及がダメなのか?というとそういうことではなくて、技術の革新や発展は常に人々が便利に豊かになるようにとの基本的概念から成り立っています。便利にしていった結果新たな問題が出てきたということです。 そしてそういう新たな問題を解決していくことも技術の発展につながるんだろうなぁと思うのです。 TOYOTAは一部ブレーキオーバーライドの導入を拡大するようです。 これはブレーキとアクセルを同時に踏んだ場合、ブレーキの命令を優先するというシステムです。 でも、踏み間違えには効果はありません。 技術者が便利で楽なクルマを開発するように、ドライバーも自らの質を高める必要が有るのかもしれません。 |