以前、アメリカでの公聴会で証言したおばさんが、急加速してブレーキ踏んでも止まらず、最後は神の力で車が停まったなどとと発言し ているのを見て、その現象を再現できない、また技術的に起こる可能性すら証明できないトヨタサイドが、じゃぁなんでおばさんが言ってるような事が起こるん だ?と問われたら「停まる時に神の力が働いたというなら、加速もブレーキが効かなかった事も神の力では?」と答えるしか無いじゃん!と思ったのです。
でも、その当時から偽証では?という疑いもあり、いよいよそうらしいという報道も出てきました。
プリウスのブレーキが効かないという件で一体何が問題だったのか?というと、技術的にはABSなどのブレーキシステム制御プログラムに問題があ り、これはリコールを実施して解決したようです。
ただ、一連の報道を見ていると、やれ回生ブレーキから通常のブレーキに切り替わる時にタイムラグがあるだのと、さも回生ブレーキに問題があるよう な誤解を生む報道が多かった事も事実です。(実際は、別の部分に問題があったんだろうという推測の域もあり、これって断定できる状態にはまだなっていないようです。)
Twitterでの書き込みで「技術的な事を理解できなければ、プリウスの一連の問題は理解できない。だから多くの人が理解することは不可能だ」 というのがありました。
僕はそんなことは無いだろうと思ったのです。
なぜなら一般の人がABSだの回生ブレーキだの、それのどこにどんな不具合があったのかなんて僕は知る必要もないと思っているし、それが問題の本 質ではないと思っているからです。
それは、どうして炊飯器でご飯が炊けるのか知る必要が無いのと一緒です。ユーザーはコンセントを刺してスイッチを入れればよいという事だけ分かっ ていればいいのです。
車もそれと一緒だと思っています。
じゃぁユーザーに対してこのクルマは何がダメだったのか?というと、オートカー4月号に乗っているモータージャーナリストの沢村慎太郎さんが書い ている事をよんで「これだ!」と思ったのです。
沢村さんはリニアリティーに問題があったと指摘しています。
これはどういう事かと言うと、「ブレーキをこれくらい踏んだらこれくらい減速してほしい」とか「一定の踏力でブレーキをかけたら一定に減速してほ しい」というユーザーの期待にフィットしていなかったという事です。
これが、一番最初の記者会見で「今までのトヨタのフィーリングと違うから違和感を感じるだけで、ブレーキが効かない訳じゃない。さらに踏み込めば ちゃんと効きます。」という専務発言になった訳です。
ユーザーオリエンティッドに考えれば、こんな発言は出来ないし、そういう商品には出来あがらない訳です。
一番最初のボタンの掛け間違いはここから始まったと僕は思っています。
そしてそれに気づき、その後の「トヨタは大きくなりすぎて〜もっとお客様の近くへ〜」という社長の発言へとなっていったのだと思います。
その後の感情論も含めたちぐはぐな報道や情報から、俺の事故も車のブレーキが!!!などと言い出す人が出てきたんだと思います。
でも、その全てが単純に騒ぎに便乗して嘘を言っているのか?というと、もしかするとそうとは限らなくて、中には多くの間違った・偏った報道や情報 から一種のプラシーボ状態になってしまっていたとも考えられます。
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松戸の事故はブレーキ不具合なし プリウス追突で千葉県警
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010031901000142.html
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