クルマを始めとする乗り物というのは不思議なもので、全面的に刷新されたことにより高評価を得る場合と、キープ・コンセプトという旗印のもとで各部が熟成されたことにより高評価を得る場合の2パターンがある。昨今のメルセデス・ベンツで言えば、Aクラスが前者に当たり、Bクラスが後者に当たるといえるだろう。
プログレッシブとコンサバティブが共存する中で、Aクラス、Bクラスとも数多くのユーザーを獲得しているが、キープ・コンセプトで居住空間の広さを前面に打ち出した現行型Bクラスは、従来型Bクラスからの乗りかえ組のみならず、従来型Aクラスからの乗りかえ組および新規ユーザーをしっかりゲットしているのであった。使い勝手がいい『5人乗りミニバン』である現行型Bクラスは、今後も各方面で有意義に活用されていくに違いない。
○お顔を拝見すると、メルセデス・オーナーというイメージからはお若いという印象ですが、現在おいくつですか？
Mさん：いま32歳です。
○やはり、お若いオーナーさんだったのですね。Bクラスのオーナーさんということですが、どんなクルマからBクラスに乗り変えたのか、そして何故メルセデス・ベンツのBクラスを選んだのでしょうか？
Mさん：Bクラスを購入するまで乗っていたのは、ホンダのステップワゴンです。最初期型の後期モデルで、このクルマに5〜6年ほど乗りました。Bクラスを買ったのは、ステップワゴンを譲ってくれた親戚のおじさんが私にメルセデス・ベンツをしきりに勧めてきたからです。
○親戚のおじさんに勧められてメルセデス・ベンツを買った！というのは、購入のきっかけが面白いというか独特ですね。もうちょっと詳しく教えてください。
Mさん：実は、5〜6年愛用したステップワゴンを買いかえようと思い、次もステップワゴンにしようかな……と思っていました。現行モデルのエクステリア・デザインが好きで、ずっとカッコいいクルマだなぁ〜と思っていましたので。それで、無類のクルマ好きである親戚のおじさんに最新型ステップワゴンに買いかえようと思っている話をしたところ「おい、ちょっと待て！」という展開になり、連れてこられたのが『メルセデス・ベンツつくば』でした（笑）。ベンツなんて考えもしなかったので、かなり緊張しましたよ。
ちなみに、この親戚のおじさんはCクラスのワゴンに乗っており、奥さんはAクラスに乗っています。ということで、彼らはメルセデス・ベンツの安全性の高さや品質のよさをよく理解しており、メルセデス・ベンツも見てみろ！と私に勧めてきたわけです。
○なるほど（笑）。しかし、人生および輸入車ライフのよき先輩である親戚のおじさんに勧められたことで、ステップワゴンから早々にメルセデス・ベンツに気持ちは傾いたのですか？
Mさん：いいえ、さすがに即決することなく、かなり迷いました。これまでずっと国産車ばかりを愛用してきたので、輸入車を買う、ということにも少し抵抗がありましたから。メルセデス・ベンツの故障にまつわる事柄を日夜インターネットで調べましたし、親戚のおじさんにもあれこれ訊きました。
○そうですよね、それにメルセデス・ベンツはモデル・バリエーションが豊富ですが、AクラスやCクラスとかではなく、最初からBクラス狙いだったのですか？
Mさん：うちは子どもたちがまだまだ小さく、2歳と生後5ヶ月なので、次期愛車候補にはチャイルドシートを2コ積んでも快適に移動できる室内空間が備わっていることを求めました。そういったこともあり、先代Aクラスではボディサイズがコンパクトすぎますし、車高が低い現行Aクラスは後席の使い勝手が悪いのではないか……と判断しました。Cクラスは予算が足らなかったので自動的に次期愛車候補から除外され、結果的に後席もしっかり使えるミニバン風のBクラスに落ち着いたというわけです。
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