一例としてまず取り上げるのは、現在Eクラスの中でもっとも売れ筋というE350ブルーテック・アヴァンギャルドだ。ご存知の通り先進的な環境対応ディーゼルユニットを搭載したモデルであり、抜群の燃費性能に加えて、あり余るトルクで車体を引っ張る動力性能の高さも見逃せない。黒煙を撒き散らしながらけたたましく走るディーゼルの姿は、完全に過去のものだと感じる。価格は678万円と提示されていた。純粋に新車価格798万円と見比べるだけでも約100万円以上のプライスダウンであるばかりか、ダイヤモンドホワイトにブラックレザーという定番かつ人気の仕様ということを考えると価値はさらに高まる。登録したのが2011年11月だから、まだ新車保証もタップリと残っているし、サーティファイドカーとしての保証も万全だ。 同店はこのほかにも複数台のブルーテックを所有するが、同様に先進的な環境対応技術を有するガソリンのブルーエフィシェンシー系にも注目したい。先のE350ブルーテック・アヴァンギャルドとほぼ同仕様で、新車然としたところも不変だ。ガソリンエンジンを搭載するE350アヴァンギャルドは668万円だった。どちらが選ぶべきかは個人の使い方や好みで決める部分だろうが、ほぼ同価格帯でさまざまなグレードを選べるのは素直に嬉しいところ。常時25〜30台の在庫物件を持ち、取材日はさらにプラスアルファの在庫数を持っていたメルセデス・ベンツ品川ならではの魅力はそうした部分にもある。
いつの時代も不変の人気を持つステーションワゴンにも触れておこう。この日、見つけたのはAMGスポーツパッケージをまとうE350ステーションワゴン・アヴァンギャルドである。価格は798万円となるが、それでも新車に比べると100万円程度のアドバンテージがある。ワゴンはいつも品薄状態であるだけに、実に貴重な存在なのだと思う。参考までにこの個体も、ほぼ未走行で、登録は2011年11月と、先の2台と同じ条件だった。
まさに新春フェアといった勢いを持つこれらのEクラスは「いつかはミディアム・メルセデスを」と思う人達にとって、またあるいは信頼できる相棒を探す向きにとっても朗報だろう。即納できる迅速性やバリューという面で見て、新車以上に光り輝いているかに見えるこれらのEクラスにいま改めて注目してみたい。迷っていると売り切れ御免の、まさに時間との勝負である。
TEXT:中三川大地
|