価格が798万円というのは、また驚愕のバーゲンプライスだと感じる。800万円付近というのは全国的な740i の相場と合致する。が、この個体は先の通り新車に近いということを考えると、自ずと価値は伝わるはずだ。さらに視点を変えて、新車と比較して電卓を叩いてみる。740i の新車価格は1010万円であり、この個体は定番のプラス・パッケージとコンフォート・パッケージ、さらにはガラスサンルーフまで、合計で100万円を超えるオプション装備が付いている。と、考えると、たった半年、5000kmを経過しただけで、300万円以上ものプライスダウンを遂げた計算となる。ボディカラーを含めた仕様が好みに合致すれば、とても魅力あふれる物件ではないか、と思う。
現在、市場の中心を占めるのは右ハンドルの740i、750i といったもので、アクティブハイブリッド7の流通量は非常に少ない。ハイブリッドは左ハンドルのみ、という導入体制もハードルとなっているようだ。もはや“左ハンドル神話”が完全になくなった日本では、アッパークラスとはいえ、いやボディの大きいアッパークラスだからこそ右ハンドルが支持されるようだ。
「BMW Premium Selection品川」には、この日、他にも複数台の7シリーズが見られた。現行型から登場したMスポーツパッケージや、エンターテイメントシステム等の200万円以上のオプション装備品が搭載されたスペシャルな750i など、どれもがキラリと光る個性を持っていたのが印象的だった。
個性を重んじた在庫車を持つ同店は、全国的に引き合いが多く、全国無料納車かつセールススタッフとの対面販売を信条とする。統一されたプレミアム・セレクション制度や新車保証継承による信頼性に加えて、熱意を感じる彼らの販売体制に、また揺るぎない安心感がプラスされる。7シリーズというモデルの魅力の高さに加えて、こうした部分にもまたお勧めしたい理由が潜んでいる。
TEXT:中三川大地
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