さらに、嬉しいことにこの個体はオーダーによるフルオプション仕様である。先述したアイボリーレザーのインテリアには、リアエンターテイメントプラス DVDや、ジャガープレミアムサウンドシステムまで備わる。サンルーフやフロントシートクーラー、20インチホイールなどの人気装備も網羅されるなど、総額150万円以上のオプションが設えられている。
この状態で価格は458万円。新車乗り出し価格が1100万円以上と考えると実に魅力的だ。「初年度登録から18ヶ月以内」というルールが設けられたプレミア・コレクションには該当しないものの、それでも1年間、走行距離無制限での保証が付いた立派な認定中古車である。
それでも新車に近い個体を。あるいは新しいXJの世界を、というのならX351型XJポートフォリオのお出ましとなる。元々、流通量の少ない上級グレードのポートフォリオ。新車価格1335万円のところ、たったの半年強、距離にして2000kmを刻んだだけで1158万円と提示された。しかもアダプティブクルーズコントロール、「Bowers& Wilkins」1200Wプレミアムサウンドシステム、20ウェイコンフォートシートなど人気のオプション価格が網羅されている。新車オーダーに比べて、即納できるという迅速さもまた嬉しい。
価格帯が大きく違うので、この2車が直接比較されることは少ないのかもしれない。初発のエネルギーに満ちた現行X351型は、お勧め銘柄であることに間違いはない。同時に、最終形態の魅力を味わえる先代X358型にもまた注目が集まる。今なら新旧どちらの選択肢も用意されているジャガーXJである。興味がおありならば、絶対にこのタイミングを逃さないほうがいい。
TEXT:中三川大地
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