インテリアに目を移せば、今度は外観同様のLEDによる明るく未来的な光に包まれる。ルームランプがすべてLED化されているのだ。「外装と内装のイメージを統一する」という同店の粋な取り組みで、照度から照射角度、光の拡がりまでを計算した完全なるオリジナルの設計だという。
かくして、正規販売店としては異例となるカスタマイズを経ての販売。いわばディーラー・コンプリートである。このクーペの場合、販売価格368万円と聞いてまた驚く。同モデルの新車価格は435万円であり、装備内容や諸費用、なにより先述したカスタム内容を考慮すると、差額は100万円近くにのぼるはず。新車保証の継承、そしてサーティファイドカー保証など、アフターでの充実度を加味すると多大なるメリットがある。
続いて、同様のアプローチが採られたワゴンを見る。正確にはC200ブルーエフィシェンシー・ステーションワゴンである。ホイールにLEDというカスタマイズの内容は同じだ。この仕様で価格398万円は、当然ながら新車価格よりも安い。ワゴンボディは常に人気が高く引き合いも多いので、なかなかこのような個体には出会えないはず。オブシディアンブラックの外装色もすこぶる人気が高い。長く付き合うも良し、数年乗って売却しても相応リセールバリューが期待できる。まさに掘り出し物、発見である。
嬉しいことに同店は、こうしたCクラスの未使用車を積極的に複数台揃えている。アバンギャルドや、定番のAMGスポーツパッケージをまとったもの、またセダンを含めて、選べる状態だという。今回、上記のカスタマイズを施したほぼ同グレード同仕様のパッケージを、先のクーペと同一価格の368万円で販売する。初発のアナウンス(2012年11月13日)では限定10台とアナウンスされた。「もし、興味がおありなら直接の問い合わせを」ということになるが、なにしろ魅力的な価格にあることは間違いない。「メルセデス史上、最高傑作のC」を手に入れるにあたって、格好のチャンスが到来したようだ。
TEXT:中三川大地
|