ユーザーの要望に合わせた作業が可能
「リセット作業を受けるためにLAND ROVER 沼津に入庫してきた車両は、まず、各部を点検し、交換するべき部位を入念にチェックします。そして、リセット作業時に必要となるパーツを発注しつつ、自社ファクトリーにて板金作業を行ないます。板金作業の終了後に届いたパーツたちを取り付け、リセット作業が完了となります。なお、作業の途中でも、ご契約していただき、仕様変更のオーダーをいただければ、ユーザーのリクエスト通りにセットアップすることができます。ここ最近、エアサスをやめて足まわりをコイルサスに変更してほしいというオーダーと、重たい純正スチールマフラーをやめて、社外の軽量ステンレスマフラーを装着してほしいというリクエストが多いです。そのため、このふたつの部分に関してはこちらで最後まで仕上げることはせず、ユーザーの最終的なリクエストを伺ってから作業するようにしています」。そう語る宮沢氏は、新車ショールームから少し離れた場所にある自社ファクトリーも案内してくれたが、そこにはユーザーからのオーダーで仕上げている最中の初代レンジ用シートが置かれていた。このシートは純正色でペイントした後、表面にクリアを塗るという作業を受けており、隣りに置いてあったツヤ無し仕様のシートと比較したら、その仕上がり具合の差が歴然だった。
LAND ROVER 沼津の自社ファクトリーには塗装ブースも存在しており、ここで重整備から板金塗装までを迅速に行なうことができる。そのため、多大なる工賃をかけることなく初代レンジを再生することが可能なのだ。正規ディーラーならではの充実した設備とリセットに関する豊富な経験と多様なノウハウを有しているLAND ROVER 沼津は、今後も稀代の名車をパートナーとして自動車趣味生活を楽しみたい者をフルサポートしてくれる。
text&photos by Hidenori Takakuwa(高桑秀典)
LAND ROVER 沼津
静岡県沼津市岡一色184-8 TEL:055-925-1132 FAX:055-925-1293 営業時間:9:30〜19:00 定休日:火曜 http://www.alc-mg.com
※この記事は2010年11月のものです。 LAND ROVER沼津は2011年12月にJAGUAR・LAND ROVER三島として 移転新規オープンしました。 JAGUAR・LAND ROVER三島についての詳細はコチラ
取材時に仕上げている最中だった1993年式レンジローバー・クラシック・ヴァンデンプラスは、サンルーフ、ヒッチメンバー、エアサス仕様というスペック。ボディカラーはモスウッド・グリーン。
事前にユーザーから寄せられる細かいオーダーを受け付けているので、例えばシートの仕上げをツヤ有りにしてほしいというリクエストにも的確に応えている。
自社ファクトリー内に存在する塗装ブースのひとつは、リフトを内蔵しているスペシャルなモノだった。スーパースポーツカーのような車高が低いクルマのボディサイド等を塗装する際はリフトを上げ、レンジローバーのような車高が高いクルマのルーフなどをペイントする際はリフトを下げるのだ。このような特別な設備を有しているファクトリーは、結構珍しいのであった。