ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第3回/ディーラー車編

2021/03/28 23:27:34

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第3回

ディーラー車/フィアット編

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◎はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。

そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。

本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。

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◎「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から7〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。

クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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◎フィアット 500とは?

イタリアン・コンパクトカーのフィアット 500(チンクエチェント)は、1957年に登場した2代目チンクエチェント=ヌォーヴァ 500のエクステリアをイメージさせる丸みのあるボディデザインを採用して2007年に復活。見た目こそレトロ・ルックですが、スタイリッシュ、スムース、セーフティという3要素を持ち合わせており、いまでも人気車となっています。

フィアット 500の歴史は古く、熱心なクルマ好きの間で「トポリーノ」の愛称にて親しまれている初代が1936年にデビューしました。その後、ルパン三世がカリオストロ公国で走らせたヌォーヴァ 500が登場し、2代目の発売からちょうど50年後に復活した現行モデルが3代目ということになります。

ドイツのフォルクスワーゲン・ビートルやイギリスのクラシックミニなどと同じように、国民車として、誰にでも買いやすい価格にてイタリアの人々にモータリゼーションをもたらしたフィアット 500は、言わばヒーロー的存在。半世紀という長い年月を必要としましたが、再登場は必然だったといえます。

3代目チンクエチェントのエクステリアは、フィアット社内のデザインチームによって構築されたもので、ダンテ・ジアコーサが手がけた往年の500を忠実に再現するようにして行われました。パンダをベースとして造られた3代目チンクエチェントはFF(フロントエンジン/フロントドライブ)なので、本当はフロントにラジエターグリルがあるべきなのですが、かつての500がリアエンジンでフロントマスクがすっきりしていたこともあり、そのデザインを踏襲したわけです。

内装は、大きな丸形のシングルメーターと操作ボタンなどが往時のモデルをモチーフにしたのかな?と思える部分ですが、似ているのはその程度で、現代のクルマとしての高い実用性とクラスレスな質感が確保されています。

リアシートは50:50の左右分割式で、乗車人数と荷物量にあわせ、片側だけ倒す、両方倒す、を選択できます。ラゲッジルームの容量は、リアシート使用時には185リッターと狭いのですが、リアシートを両方とも倒して2名乗車にした場合、最大で550リットルまで拡げられます。そのボディサイズは、全長×全幅×全高=3545×1625×1515mm。パンダとほぼ同サイズのコンパクトなキャビンに、大人4名が乗れる居住スペースが存在しています。

今回ピックアップしたのは、全国限定240台(500:150台/スイッチひとつで開閉できるルーフを持つ500C:90台)のフィアット 500 メントルザータで、春を迎えるこの時期にぴったりな爽やかでファッショナブルなミントグリーンのボディカラーが特徴です。車名のメントルザータ(Mentorzata)は、イタリアで老若男女に飲まれているミント(Menta)とアーモンドミルク味のシロップ(Orzata)フレーバーの甘く冷たいドリンクが由来となっています。

ベース車両は、フィアット 500のエントリーグレードである1.2 Popで、内装にイタリアのラグジュアリー家具ブランド「ポルトローナ・フラウ」のブラウン・レザーシートを採用し、15インチのアロイホイールも装着しています。

現車は禁煙車でワンオーナーなので、良質の個体を探していた方は、この機会にゲットしてみてください。

■フィアット 500 メントルザータ

 税込車両本体価格:139万円

 年式:2015年

 走行距離:63,249km

 車検:2022(R4)年05月

 修復歴なし

 特記事項:ディーラー車、中古車認定保証1年(走行距離:無制限)、外装色:ミントグリーン、内装:ブラウン・レザーシート、15インチのアロイホイール、ワンオーナー、禁煙車、タイベル交換。

■販売店舗

フィアット/アバルト沼津

 住所:〒410-0007 静岡県沼津市西沢田281-1

 TEL:055-926-2401

 営業時間:10:00〜19:00

 定休日:毎週火曜日、第1・2月曜日

 HP:https://numazu.fiat-abarth-dealer.jp/fab/

■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典